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埼玉県立歴史と民俗の博物館

 
民俗展示室(常設展示室第10室)
民俗展示室「農業と暮らし」

 農業は、植物や動物の命を育み、生活に役立てるための営みです。米や麦などの穀物や野菜、それを餌として飼育した家畜は食糧となります。綿や麻、絹、羊毛など、衣料も農業によって作られます。住まいの材料となる木や竹を育てる林業も広い意味では農業に含まれます。このように、農業は衣・食・住すべての基盤となる重要な生産活動です。

 埼玉県の地形は、東部は関東平野、中部は台地、その西方には丘陵地が点在し、西部は秩父山地となる西高東低を特徴としています。農業はこうした地勢に寄り添いつつも、その制約を克服しながら営まれてきました。

 ここでは、「北武蔵の農具」(国指定重要有形民俗文化財)を中心に、農業機械が普及する昭和40年代以前に使われていた農具を通じて、多様な環境下で、人と家畜の力に頼って行われてきた農業の様子と、そこに生きた人々の暮らしを紹介します。

   
 

コラム展示

コラム展示「藍」

 会期:平成29年6月20日(火)~10月22日(日)
 会場:民俗展示室(常設展示室第10室)内

 藍は、藍草の葉や茎を原料とする植物染料です。日本では、古墳時代に大陸から伝えられたタデ科の「蓼藍(たであい)」が藍染に用いられました。絹や毛などの動物性繊維にも、麻や木綿などの植物性繊維にも染まりやすく、防虫効果もあるとされています。

 埼玉県では、江戸時代半ばから藍作(藍の栽培)と藍染が行われていました。背景には、藍となじみの良い木綿栽培の伝統があったこと、気候や土壌が藍作に適していたこと、大消費地・江戸の近郊にあったことなどが挙げられます。明治時代には阿波藍(徳島県)に次ぐ、全国第2位の生産高を誇っていました。